農業は、最新のデータおよび通信技術の広範な導入に伴い、ますますデジタル化されています。土壌水分、温度、pH、その他の品質パラメータなど、フィールド情報のリアルタイムでの収集と分析は、今日、農作物の品質や収穫高を最大限に高める上で不可欠です。
アーキテクチャの観点から見ると、灌がいシステムは次の2つのブロックに区分できます。
- 1つ目のブロックには、メイン・ポンプ、アクチュエータ、バルブが含まれます。これらは連携して効果的な水の供給を実現します。
- 2つ目のブロックは、センシングおよび制御です。このブロックは、最新のワイヤレス技術による信頼性の高い通信によってリアルタイム・データを提供することにより、モニタリング、処理、効果的な灌がい制御と水管理を実現します。
STは、製品ポートフォリオに基づいて灌がいシステム・ソリューションを最適化し、さまざまな技術を集積できる独自の製品開発環境を実現しています。これらの技術により、スリープ・モードにおける低消費電力や、要件に応じた高性能を実現できます。その結果、これらのスマート灌がいシステムは、水の供給を必要に応じて最適化するとともに、システムが使用されていない時はエネルギーを節約することができます。
STが提供するマイクロコントローラのエコシステムは、32bitマイクロコントローラSTM32、さまざまな評価ボード(センサ、パワー・マネージメント、モータ制御を実装したボードを含む)、バルブおよびアクチュエータ制御用のインテリジェント・パワー・スイッチで構成されます。このエコシステムには、モータ制御やセンシングなどのソフトウェア・ライブラリや、効率的かつ迅速な製品開発のための開発ツールも含まれています。